Part4 慢性砒素中毒症

環境庁の認定基準

 環境庁(現環境省)は1973年2月1日、慢性砒素中毒症を第4の公害病に定め、土呂久を公害地域に指定し、同時に公害保健課長名の「慢性砒素中毒症の認定について」という通知をだした。

慢性砒素中毒症の認定に必要な要件
 次の(1)及び(2)の要件を必要とすること。ただし、(2)の要件がない場合であっても(3)の要件があれば認められること。

  1. 過去の鉱山稼働時に砒素焙焼炉およびズリ堆積場の周辺等の砒素濃厚汚染地に居住し、三酸化砒素に対する長期にわたる曝露歴を有したこと。
  2. 皮膚に砒素中毒に特徴的な色素異常および角化の多発が認められること。
  3. 鼻粘膜瘢痕または鼻中隔穿孔が認められること。

 上記(3)は、松尾鉱山の元労働者に見られた職業性の症状で、土呂久の公害患者の認定要件としては適切でなかった。

1973年に決められた認定要件