Part3 人権回復の願い

目指すは知事あっせん無効

 宮崎県知事は、認定患者と住友金属鉱山の間にたって、1972年から1976年まで5回にわたり総額2億5460万円の補償あっせんをおこなった。 あっせん受諾者は82人、補償金の平均は1人310万円である。四大公害訴訟の判決と比べると、その金額はいちじるしく低い。
 守る会の分析では、あっせん額は男女別・年齢別一律になっていて、患者の全身の症状を反映したものではなかった。県はここでも、土呂久の慢性砒素中毒を皮膚中心の軽い症状だととらえていたのだ。この病像認識を改めさせて、知事あっせんを無効にしないかぎり、土呂久の患者の人権回復はありえなかった。