Part3 人権回復の願い

全国の皆様見てください

 全国の皆様見て下さい。
 鉱害の為、永い年月積み重ねられて来た怒り、苦しみ、悲しみのうっ憤を腹の底からたたき上げてみます。真相はこうです。私は十三歳の頃から毒煙の中で育った根っからの鉱害児。それに鉱毒の混った用水が私たち四十年余りの飲料水です。ずっと前、県や村の偉い人(村長)に土呂久の住民は、亜砒酸は人畜に大変害が多いから焼かせないで下さいと、どんなに頼んでも取上げてくれず、焼かせておきながらーー。
 私は、手、足、体がちっとも思う様にかないません。でもかなわない手で、曲がった指で、ひざの上で、一生懸命書いて、全国の皆様に鉱害の恐しさを知ってもらいたいのです。なぜ私の様な、かなわない手で書かねばならぬ情なさ、でも私は書きます。命の続く限り。国や県の偉い人達はあんまりじゃないの。
 国のため、地下資源開発のためと、住民の願いを無視して焼かせておいて、重病人が出ても治療費一銭も出してはくれず、どれだけの若い命が泣き寝入りのまま死んで行った事か。私は鉱毒のため、この様な生れつかぬかたわにさせられ、生涯、青春もなく結婚もなく、ひたすら病に明け暮れ一日一日が苦しみの連続。
 全国の皆様考えてみて下さい。

全国の皆様に訴えます